総入場者数94万6172人という、
記録的賑わいの阿修羅展に行ってきました。
本来の目的は、ルーブル美術館展で、
ついで鑑賞するはずが、
どんどん観ずにおられない(爆)心境に。
そんな方がとっても多かったんでしょうね、
上野の国立博物館に着いた時は長蛇の列、110分待ちでした。
ここ最近の催しものでこんなに並んでいた記憶もないので、
阿修羅の人気、さらには物見高さに圧倒されましたが、
友だちと一緒だったのでおしゃべりしている間にあっという間に・・
とは、ははは、さすが110分、あっという間とはいかず〜、
前日実家から戻ったばかりでしんどかったので、
あくびが出たり、内心、ルーブルは無理だと思い始めていました。
気力だけで一気に人気の展覧会をはしごしようなんて無理だと気づきました。
いつも気づくのが遅いです。(笑)
で、姉なんかに、そんなの無理に決まっていると後から言われる始末。
(ちょっと感じ悪かったので、ここで密かにグチる。笑)

で、ヘロヘロだったのですが、いざ入場したら頑張れるものですね。
行く、行く、最前列に。(爆)
あ、ここで1つお断りを入れておきますが、
私ら、困ったおばちゃんじゃありませんから〜。
混んだ所には人を押しのけたり、人の前に出たりする方、
もういい加減どけよって方がけっこう多いのですが、
1〜2人で群れようとしなければ、案外、ちゃんと観れるものです。
その場で得なくても、
後で追加確認できる知識は話半分でやりすごすのも、
混んでいる場所では大切なことだと思います。
でも、この時は、初仏像の私たち、
知識といえるものもなく、音製ガイドのお世話になりましたので、
いつもより歩みがのろかったかもしれません。

この日、初めて、興福寺のことを知り、
藤原鎌足という懐かしい名前を見、歴史認識から始まるので、
いきなり頭の中は社会科見学モードです。
懐かしさ満載、でも、記憶皆無というわけのわからなさ。(爆)
知っていると愉しいことってたくさんあるんですね。
はい、本物の和同開珎を見た時の嬉しさったら。
それくらいしか知らなかったので喜びもひとしおです。

鏡、金やら銀やらの大盆、水晶の数珠、水晶玉、琥珀などなど、
最初の展示物は、小さなお宝で始まっていました。

そして、次のブースでいよいよ仏像。
八分衆という、仏教を守護する「天」の仏像や、
十大弟子という、釈迦に随った十人の高弟の仏像がありました。
これがなんていうか細工の見事なこと。
横に回って裏から観ることもできますし、
ここ最近、西洋文明のいわゆる彫刻を観てきた目にはたいそう新鮮で、
ビジュアルも個々に違っていて面白いし、装飾品も違っていて楽しいし、
あれこれ似ている人も思い浮かぶしで、
このブースではかなりのんびり鑑賞できました。

で、次が目玉の阿修羅。
ここの混み具合ったらまた見事でしたが、
よくよく見たら、上から見おろす方が多く、それで人溜まりができている様子。
360度観られるのに、上からもしげしげ観ようなんて、
なんて日本人は勤勉(?)なんでしょ。
私たちは、阿修羅を取り巻く、円の方に移動しました。
でも、そこで観えるのは前の方の後頭部と阿修羅の上半身。
ちっとも足元が観えないのです〜。
ちょっと悲しいでしょ。
少しづつ前に入れていただいて、気づくと(爆)前から2列目にいました。
ここで、怪我人および圧死者を出さないように係の方が、
そこの方、一歩、右に進んでください!とか、
今、動いてます、進んでください!とか、
止まってますよ〜、みなさん、動いてください!とか、
一周回ったら出てください、二週目は贅沢です!とか、
巧みに誘導してました。
あまりの上手さに楽しみに動かされました。
角度によって阿修羅像の表情は違っていて
後ろに回った時は、カニ道楽!の声も飛んでいましたが、
どこから観ても趣が違っていて愉しかったです。
写真では感じませんでしたが、衣装はふんわり繊細な感じで、
カニのような(←コラコラ)腕は逆に邪魔にならず、
どの表情が一番訴えてくるのか見分けるには一周は切なく、
それでも甲斐あって観られたのはハッピーでした。
ご利益ありかな?(←おいおいおいおい)
ただ、この輪を出るのも至難の技で、
恥ずかしながら手をあげて出ます〜と声かけして出ました。
その方が、周りの方に危なくないと思ったからですが、
後方のおばさんから、出るってよ、はい、はい、出てくださいよ!と、
なんともせちがらい声が。
周囲に構わない人ってなんとも言えません。
残念ですが、おばさんにそう言う人が多いです。

その昔、萩尾望都のマンガ、「百億の昼と千億の夜」でみた、阿修羅。
その昔、NHKで放送されていたドラマ「阿修羅のごとく」で垣間見た
心に巣くう修羅と、あのテーマ曲が、
阿修羅像をみるまでは大きくイメージの中にありましたが、
実際に目にした阿修羅は憂いを含んだ目の内省的で賢げな様子で、
とても好ましいものでした。
仏像には人の心をしんと穏やかにする不思議な力があったのに、
それをごった返す中で観た気になるって、シュールかも。
本堂にしっくり納まった姿をご覧になれる方は幸せですね。

歴女という新しい楽しみを見つける方もいるくらいなので、
私も、お寺歩きを老後の楽しみなどと意識から追いやらず、
機会があれば歴史に触れてみたいと思いました。

この阿修羅展、上野での開催期間は終りましたが、
次は九州で7月14日から9月27日まで開かれるようですので、
百聞は一見にしかず、行かれる方はぜひに〜。