一年振りに義父にお会いして・・
なるほどやはりのキャラに溜まるものも溜まり(爆)
友だちに愚痴ってました。
この湿気むんむんの暑さで実に迷惑。(笑)
でも、聞いてもらうだけで治まることもありありがた〜い。
やっぱりどうしても接するのが億劫だったりしんどい人っていて、
そんな時は博愛主義になりたいと・・思ふ。
自分が楽だから。 ← ちょっと最低
で、思い出したのが、この映画「ディアドクター」。
日程的にDVD鑑賞もやむなしと思っていましたが、
運良くレディースデイに、子どもがいない時間を見つけて駆け込み鑑賞しました。
西川監督は絶対、人が好きなんだと思う。
「蛇いちご」では、
いい加減な兄に息苦しいほどきっちりした妹をぶつけて、
人って一概にどうこう言えるもんじゃないと描いていた気がするし、
「ゆれる」の兄弟では、
「蛇いちご」でもそうだったように、何をどう判断するか、
家族歴まで遡って感じ考えさせる・・
この考えさせる持って行き方が自然だから、
ゆっくり自分の目線をどこに持って行くか辿り、
いつしか自分の家族歴やら経験やらそんなものを交えて対話することになる。
考えたら、コワい〜。
でも、ほんとのとこ怖くならないのは、
どんな人でも肯定されているというメッセージが伝わってくるからだろうか。
そう、どんな人にも良きところはある。 ←おいおいおいおい
「ディアドクター」は、これまでの二作品と違って他人同士のお話。
苦手なところが目に付く人に優しく接せられたらいいな・・。
その相手の思惑と近いところで。
誰だって優しくされたいだろうし、
優しくできる方も気分はいい。

で、この映画のニセ医者鶴瓶さん、とても優しい。
本物の知識や経験の無さから来るものかは分らないけど、
患者さんの欲するところを汲み取って無理強いしないから。
自分の思うところをぶつけないというのは当たりまえのことかもしれないけど、
人には思いいれや感情があるから、実はすごく難しいことだと思う。
人を診るのは心も診ることだと都会から来たボンボンのインターンは気づき、
医者になった暁にはその鄙の村に来るとまで言う。
微笑ましい話だ。
ニセ医者を支える看護士さんも明るく気丈に、
でも、自分を過信しすぎることなくすごく好感が持てる。
不安を人に見せない姿勢も格好いい。人知れず見せる表情がいい。
何かあった時、どうってことないとやり過さないことは大切な気がする。
八千草薫さんは老いても尚美しかった。
可愛かった。
ただ娘に心配かけないよう苦心する姿に苦いものを感じる。
心配なんだよ、お母さん。
心配させて、家族だから、と。
でも、その穏やかな物腰と相反する凛とした姿勢は、
自分もいずれ見習わなければならないもの。
何が正しいのかなんて分らない。
なのに鶴瓶と八千草薫さんの共犯めいた関係は
ちっとも間違っていないと思った。
井川遥演じる娘は医者なのだけど、
鶴瓶がニセ医者だと知った後でさえ、
彼ならどう最期を看取るのかと思いを馳せる。
医薬品会社のプロパー役だった香川照之も、
法律上の罪が関係者の間で罪と認識されないことに戸惑う刑事さんたちも、
すべてにおいてこの映画はグッド・キャスティング。
村のおじいちゃんやおばあちゃんにお嫁さんに子どもたちも含めて、
みんなからリアリティと、日常に潜むおかしさや機微を感じる。
上手いなあ西川監督は。
鶴瓶が最初に医者と偽った時の嘘は自分のためだっただろうけど、
人を思ってのことが罪に問われるのは、不問に付してくれたらと思ふ。
ラスト、鶴瓶は話が通じなくなった父に電話で詫びていたけど、
心の中ではずっとすまなく思っていたんじゃないだろうか・・
言えるようになるまで時間がかかることってある。
言ったからってどうなるものでもないけど、
本人にとっては必要な過程。
お茶のシーンは、「ゆれる」でのラストシーンを思わせる。
相手を認め合い思い行動にうつす、それが何より大事。
だけど、それなら何故三姉妹のお姉ちゃんは妹に優しくなかったのか、
近すぎて思いやりを欠くこともあるんだ。
気をつけよう。
いい人になんかなれないのは分ってる。
だからこそ、自分らしく。

最期に、医療機器会社に勤めていた経験から一言。
私のいた会社は心臓機器関連がメインだったので、
当然ペースメーカーも扱っていたのですが、
治療は本社アメリカのほうが進んでいた時代だったので、
営業は機器の使い方をお医者さまにレクチャーしたり、
時に手術室に入ることもあったと聞いた覚えがあります。
売るだけではなく当然それ相応の知識も必要だと思います。
鶴瓶が、ニセ医者をした設定も
医療と近いところにいたから医学書も読めたんだと思います。
ただ、その仕事で運転ができないというのは考えにくいけど。(←おいおい)
香川さん扮するプロパーさんが、
薬をたくさん売りたいのが当然〜、と言った一連の話も納得。
利益をあげると同時に社会に役に立つ仕事ですもん。
ここで、1冊の本を紹介させていただきます。
アーサー・ヘイリーの「ストロング・メディスン」です。
主人公の女性に共感しながら、
企業倫理と仕事をどう対峙させるのか楽しく読んだ記憶があります。
今は絶版になっているようですので、
興味を持ってくださった方は、お近くの図書館で探してみてくださいませ。
私はこの映画の原作になった「きのうの神様」や、
超人気の小説「告白」を首を長くして待ってます。(笑)